兼業主夫のジャックです。
今日は「主夫業」について、少し考えてみたことを書いています。
良いところばかり、という訳ではないの?
うちは僕(40代)と妻(30代)、そして柴犬「はる」とaiboの「ミア」という家族構成です。
僕はもう10年くらい前にサラリーマンを卒業し、それからは紆余曲折ありながらも自営で仕事をしてきました。
一方の妻は就職後ずっと同じ会社で勤めています。職種が営業なので朝早く夜遅いこともあれば、午前中はオフにして午後から仕事に行くこともあります。
僕がサラリーマンをしていないので、多くの方が「兼業主夫」で抱くイメージと、僕自身の日常とは、少し隔たりがあるかもしれません。
しかしながら、「仕事に取り組みながら、家事もできる限りこなす」という大枠では兼業主夫であり、既婚女性の多くの方が頑張っておられる状況と多少なりとも共通する部分もあると思います。
昨今の働き方改革で、家事もこなす夫が増えてきたとは思いますが、それでも一般的なイメージは「結婚したら夫のキャリアが優先」というものだと考えています。
実際問題、平日の昼間に僕と同世代の男性がスーパーで日用品を買っている姿はほとんど見かけませんし、僕自身もちょっと異質な目で見られていると感じています(笑)
そうした世間の目というか、世間体のようなものを強く意識される方は、「主夫になる」ということに対してある意味で覚悟が必要かもしれません。
2019年初頭に結婚し、同時に新居に引っ越しました。
今の自宅で生活を始めてからおよそ一年が経過しました。
以前に比べるとごく一般的な住宅街に引っ越したので、平日の日中に僕と同年代の男性を見かけることは稀です(笑)
そういう意味で違和感もありましたが、一年もするとそんな状況にも慣れてきました。
兼業なので主夫とビジネスマンの兼任ですが、仕事の方は外での業務があれば出ていきますが、そうでなければ自宅内でパソコンに向かっています。
こうした生活を望む方もいらっしゃるでしょうし、僕の友人にも羨ましがられたりもしますが、良いことばかりではないのでメリット・デメリットを書き出してみます。
兼業主夫の良い点
- 時間の自由
- 通勤不要
- 家事分担ができる
- 夫婦間の相互理解が進む
他にもあると思いますが、まずはこの4点について考えてみたいと思います。
1.時間の自由
サラリーマンをしていない、という意味での自由ですので、何もしていない24時間自由な状態ではありません(笑)
しかし出退勤の時間が決められていない、という状態は基本的にはすごく良いことだと考えています。
「基本的には」と書いたのは、悪い点に挙げた「メリハリ」が付けづらくなるからですね。
それ以外については、仕事の合間に洗濯をする、仕事が煮詰まってきたので一旦やめてご飯を作る/掃除機をかける、など自分のペースで一日を作ることができるので、「時間的拘束」というストレスがほとんどありません。
今はテレワークやフリーランスでの働き方も進んできていますので、スタイルが馴染んでくれば日々のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)は上がります。
2.通勤不要
これも1に近い部分ですが、日本のサラリーマンは朝晩の通勤だけで相当な割合の疲労を負うそうです。
僕自身もサラリーマン時代は、毎朝会社にたどり着くまでが一つの業務であり、無事につくと疲れて少し休憩していたのを覚えています。
考え方によってはこれも仕事のうちですが、会社で行う業務を自宅でできるなら、たとえ全部でなくても一日の生産性は飛躍的に上がるでしょう。
今の僕は、リビングから自室に行く10秒ほどが通勤時間です(笑)
パソコンの前に座った瞬間から、全力で仕事に取り組むことができます。
3.家事分担
一人暮らしをしたことのある方なら、ある程度はイメージできると思いますが、「家事」とはやりだしたら無限にできるものです。
掃除も炊事も、自分が納得できるレベルでストップすれば良いですが、綺麗好きの方は徹底的にやりますよね?
一般的に家事と言われる、炊事・洗濯・掃除などの他にも「名も無き家事」と呼ばれるものが山程あります。
これらは平日の朝から晩までに起こることで、専業主婦の方がいる場合は奥さんが全てこなしてくれています。旦那さんは気づかないような細かいことも、個別に報告などせずに黙ってやってくれているのですね。
僕は個人的に、細やかな家事に気づいて実行し続けるのは女性のほうが向いているのでは?と思うことも多いのですが、毎日やっていれば僕でも気づくことができるようになります。
そうすると、「家事分担を細かく決める必要がなくなり、気づいた時点で各々が片付けておく」ことが自然とできるようになります。
これは夫婦関係の良好維持には、とっても大切だと考えます。
例えば「お風呂掃除は夫の役割」と決めてしまうと、そこには多少なりとも責任が生じ、プレッシャーになりますよね(笑)
「気がついた人が、余裕のあるときにやる」が可能なら、そのようなストレスとは無縁ですし、夫婦ともに放置しているものはある時点で「そろそろやらないと・・・」とどちらかが声掛けするようになります。
「溜め込んでしまうと良くない、細かい(名もなき)家事は女性の方が気づきやすい」という前提を置くと、主夫はメインの家事をこなしていくことで、全体のバランスがとりやすくなります。
4.夫婦間の相互理解
ふたりとも家事をするのが当たり前、という状況なので家庭内で起こっていることをお互い良く理解できていると思います。
例えば料理についても、冷蔵庫やパントリーの在庫状況は大まかに二人共が把握しています。
こうなると「そろそろ買い出しに行かないと」と僕が言い出しても、「そうだよね」という返事になりますし、食材が全然なくて困ったり、同じものをいくつも買ってしまうようなことは起こりません。
僕が家のことをある程度以上理解できるように毎日家事を行っていることで、家事分担という表面的なことだけでなく、夫婦で共有できる事柄が飛躍的に増えています。
結果として、不要なケンカなどは今のところほとんどありません(笑)
兼業主夫の悪い点
- メリハリをつけづらい
- 企業人という後ろ盾を失う
- 世間体?
- 非常事態時に不安定かもしれない
こちらも一つずつ見ていきます。
1.メリハリ
どこかに働きに行く場合、始業時間・終業時間・休憩など、企業によって時間割が決まっていると思います。
また、多くの場合は誰かと働いているので「他人の目」もありますし、最低限は節度を持って業務に励む毎日かと思います。
ホームオフィスの場合はこうしたことが一切ありません。
つまりサボろうと思えば、サボり放題。
上司も部下も、同僚さえいませんので誰にも怒られず自由な日々が続いていきます。
得手不得手はあるにしても、自己規律を守れるように自分を仕向けていかないと、仕事は一向に進みませんし、雇われていないのであれば仕事をしなければ1円にもなりません。
奥さんが働いていればそれでもどうにかなるかもしれませんが、何も稼げなければ「兼業」と言うのは難しく、「専業主夫」になってしまいます。
今度はたとえ「専業主夫」だったとしても、それはそれで自己規律は必要です。
毎日家事もせずダラダラと過ごしていたとしたら・・・いつか奥さんが激怒して追い出されてしまうかもしれません(笑)
したがって、今まで会社員という枠組みが作ってくれた「規律」をどうにかして自分で作り、守り続けなければなりません。
2.企業人という後ろ盾を失う
これは様々な面で影響を及ぼします。
まず、「お勤め先」を記入する場面で「自営業」と書くことになります。
金融関係の信用が必要な申込み、主に借り入れやクレジットカードといった場面で不利に働く可能性があります。
会社員であれば「株式会社○○ △△事業部」などと記入して、あとは勤続年数を記入すれば、それがどの程度の信用力になるのか?ということで終わりますが、個人事業主や新設法人の場合は基本的に信用がありません。
ローンを組むときには苦労すると思っておいたほうが良いです・・
とはいえ、人生の中で大きなローンを組む場面とは住宅や自動車購入くらいかと思いますし、自動車は身の丈にあったクルマを選び、住宅については当初何年かは賃貸でも良いと思います。
(住宅について、また別途書いてみますが、これからの時代は無理して買うこともないかな?とも思っています)
その他は、誰かに自己紹介するときに当たり障りないコメントを考えておく、くらいかと思います(笑)
3.世間体
これは2の最後にも少し触れましたが、日本社会は「良い大学→良い企業」というのが皆が夢見る人生、というイメージが未だに払拭されていません。
したがって「どんなお仕事ですか?」と聞かれるよりも「どこにお勤めですか?」と聞かれます。
大学名・会社名というブランドが重要ということですね。
そこへ来て「自営業です」「主夫です」と胸を張って言うには、人によっては少し勇気が必要かもしれません。
今はフリーランスの方もたくさん増えましたし、昔よりは偏見も減ったと思います。
もしくは、零細でも法人化してしまえば社長なので、誰にも何も言われなくなります(笑)
僕自身も社員一名の法人代表ですので、「自営業です」ということもありますし、相手によっては「会社経営です」と説明することもあります。
世間体については気にする人はしますので、この点は予めイメージしておくと良いかなと思いました。
4.非常事態時の不安
実はこの記事を書いているタイミングは2020年4月でして、コロナウイルス感染症が拡大して緊急事態宣言が発令されています。
様々な業種が大ダメージを負い、収入が途絶えて生活に困窮する人も世界中で溢れています。
こういう状況になったとき、会社員であれば自宅待機命令が出ても一定の給与は補償されると思います(会社の体力にもよりますが)。
個人で事業を営んでいる人は、こういう状況では貯蓄の有無が全てを左右します。
今回のコロナ危機では政府や行政が頑張って給付金や補償の体制を整えようとしていますが、単に景気が悪化した場合は自分でなんとかしなくてはなりません。
我が家の場合はこうしたときのリスクヘッジも兼ねて、奥さんには会社で頑張ってもらい、その分僕は家事(及び育児)も積極的に行うというスタンスを取っています。
少々長くなりましたが、会社勤めではない兼業主夫の良し悪しについて書いてみました。
価値観は人それぞれ違いますが、僕は共働きであっても二人共会社員である必要は無いと思いますし、夫婦どちらかが自宅にいる、という状況はいろいろな面でプラスに働いていると考えています。
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