車両入替のお噺(後編)

前回の都筑、じゃなかった続きブログです。(トップ画像は、ウユニ塩湖で夜明けに撮りました)
僕は乗りたいクルマがたくさんあって、流石に全部は無理だと分かっているので常日頃からどれにするか悩むのが趣味なのですが(笑)、今は住環境や優しい家人のおかげで2台体制で楽しませてもらっています。
ひょんなことからマカンを里子に出すことになり、その後任人事について楽しく悩んでいるというのが前回までのお話でした。
そんな中、自宅に一通のDMがVOLVOからやってきました。当時VOLVOは「一年間、抽選で無料貸出!」というキャンペーンを行っていて、それに応募したのでDMが最寄り店から降ってきたのでした。
最近のVOLVOは中国資本になってから絶好調です。中国資本と言っても、母体の吉利は車両開発には介入していない模様。VOLVOの経営権は吉利自動車の親会社である吉利ホールディングスが持っているみたいですね。日本カーオブザイヤーも連続でとったり、デザイン面だけでなく多方面で評価が高い模様。
ちょっと気になっていたのでキャンペーンに応募していたのでした。DMが来たので奥様に見せてみると、「VOLVOか~。ちゃんと見たこと無いし、見に行ってみる?」と意外な反応。
なにせS2000→エボ10と乗り継いで、Exigeを買おうとしていた御方です(笑)
というわけで夫婦揃って育休中、時間もあるのでD巡りを始めました。VOLVOのラインナップは頭に入っていますが、触ったことも見たことも無いので、いくつか候補を上げつつ特徴を案内してもらうことにしました。
以下、僕の独断と偏見でインプレッションを書いています。個人的な好みや主観が多分に含まれますので、ご了承のほどお願いします^^
XC40V60CC(クロスカントリー)XC60
候補に上げたのはこの3車種です。
XC40はコンパクト(といっても全幅1875ですが)なのが魅力。XC60やXC90よりも少しカジュアルな印象です。内外装を確認してみました。

このバイトーンはR-Designというスポーティグレードのみ選択できるようです。またグリルやミラーもブラックアウトされています。この外装デザインは夫婦揃って好みでした。

一方、一番気になったのはコチラ。リアシートの背もたれがかなり立っています。今回、家族全員で快適に移動できることが目的ですので、後席の快適性が損なわれるのはマイナスポイントですね〜
フロントシートもスポーツタイプになっていたりしますが、今回の候補に挙げたクルマにはスポーツ性は求めていないので、このあたりも希望とは異なりました。
Dの担当さんも「XC40は前席使用の移動がメインターゲット」と仰っていました。犬も赤ちゃんも同乗しますし、夫婦のどちらかがリアシートに乗るケースも多々あるはずなので、今回はXC40落選となりました^^;
細かいところでは、ハザードスイッチが左ハンドルのままで助手席側に設置されていました。60シリーズではきちんと右側にあったので、このあたりはコストの問題なのでしょう。しかし走行中に使う頻度の高いボタンですので、このあたりはVOLVOの安全思想には合わないかなと感じました^^;
さて続いてはV60CC。

V60がベースのクロスカントリーです。なぜCCか?もともと車高を高くしているワゴンであれば、車高短にしようという欲求が出ないかなと思いまして(笑)それに加えてこのV60CC、足回りの一部が上級クラスV90譲りで乗り心地が良いのだとか。
V60ほどの伸びやかさは車高アップで減ってしまいますが、それでも良いバランスだと思います。内装についても質感高く、同価格帯のライバル車と比較しても不満は出ないレベルです。
V60CC、結構良い印象なので早速試乗させてもらうことにしました。お店から出ての第一印象。「思ったより硬い?」V60が割と硬めで、CCだとゆったり、という事前情報があったのですが、予想よりもしっかりとした印象でした。その後試乗コースを進んでいきますが、直4・2Lターボにしてはかなり軽やかに加速していきます。このあたりは、組み合わされるアイシンの8ATが良い仕事をしているのでしょう。250馬力で必要十分という感じです。
後日V90を暫くお借りしましたが、やはりV90のほうがホイールベースが長いこともあって、V60CCよりもゆったりしていました。

試乗車の内装は上記のアンバーでした。質感としてはバッチリ。VOLVOは手に触れる部分の上質感の作り方が上手いですね〜
内装の優しく穏やかな雰囲気は、ドイツ車には無いGood Pointです。
試乗コースを一周した印象としては・・・走りに関しては特に感想がありませんでした(笑)VOLVOはたぶん、ドイツ車のような路面追従性をアピールするわけでもなく、イタリア車のような官能性も無い。走りをアピールするのではなく、乗員の移動を快適に行うことに主眼をおいているのかなと感じました。
少し気になったのは、すこーーーしだけ走行時に振動が残ることがありました。あとはアイドリングストップから復帰する際の振動も気になりました。
それでも静粛性も高く、この価格帯のライバル車と比べても魅力はたくさんあると感じられました。かなりの好印象です。

さて、最期にXC60。これは前車マカンとサイズ的に結構近く、搭載エンジンやベース価格も近いのでガチンコ比較となりました。V60CCは今まで乗ったことのないカテゴリなので、その点でも魅力的なんですね^^
XC60は2020年にグレード編成が大きく変わり、マイナーチェンジのような変更が加えられたようです。これまでガソリンターボとディーゼル、それとPHVのラインナップでしたが、ディーゼルは廃止となりガソリンターボは48VのISGM搭載になりました。
ディーゼルも自分では所有したことがないので気になりますが、それより気になるのは欧州車がこぞって使い始めた48Vマイルドハイブリッド。
ストロングハイブリッドほどの電気推しにはなりませんが、クルマ全体の快適性アップには繋がると思っていました。

XC60の外装は可もなく不可もなしという、コンサバな印象です。パット見ではマカンのほうが好みですが、XC60も飽きのこないデザインといったところでしょうか。SUVの中でずば抜けてカッコいい!!とまでは思いませんでした(笑)
ただ、昨今のプレスラインが賑やかすぎるクルマは余り好みではないので、このくらいのバランスは好みだったりします。

内装は展示車含めてこちらのブロンドインテリア。白がベースの内装はイヴォークでも気に入っていましたが、何より室内が明るくなるのが魅力です。「汚れる」というネガティブ要素もありますが、黒くても白くても汚れの付着は同じです(笑)適宜クリーニングしてあげれば、キレイに保つことは可能です。
V60CCのアンバー内装も良かったですが、やはり北欧デザインぽいのはコチラかなと感じました。
内装色がホワイトでサンルーフが付いたときの室内の明るさはイヴォークで体験済みなので、これは拘りたいポイントです。
北欧デザインで優しい気持ちになりますし、シートの作りも適度に柔らかくGood。

内装といえば、VOLVOは一部グレードにこちらのクリスタルでできたシフトノブが奢られます。スウェーデンのオレフォスという、クリスタルガラスのメーカー製だそうです。オレフォスはノーベル賞の晩餐会で使われるグラスなども作っているそうなので、職人の匠がここに見られるわけですね。通常は普通のレザーシフトノブなので、これも内装の質感アップには大きく影響しそうです。
その他の装備面でも競合他社のライバル車と比較するとかなり充実しています。今回の検討グレードはInscriptionですが、・全車速対応ACC・ステアリングアシスト・全席シートヒーター・4ゾーンエアコン・前席シートベンチレーション・前席マッサージ機能・音声認識(機器の操作)などなど、オプション不要なレベルです。
これらの装備を確認する意味も含めて、XC60も試乗させてもらうことにしました。試乗車は上記48VのISG搭載、B5。オプションでエアサス、サンルーフ、B&Wオーディオシステムが付いていました。これら3つで100万弱・・・(笑)
XC60についてはエアサスの評価が分かれているようでしたが、ボク個人の印象としては、バネサスよりもしっとり感はそこそこ増しているように感じました。といっても激変するわけではないので、30万円のオプション価格をどう見るか?というところです。GLEクーペのE-Active Body Controlくらいだと最高なんですけど(笑)
サンルーフは・・・これは必須ですね。ブロンド内装と相まって室内の雰囲気が最高です。昼でも夜でも、真夏以外、このクルマならサンルーフのカーテンは開けておきたいです。
そしてB&W。V60CCの試乗時には装備されていたハーマンカードンを試聴しました。これもこれでとっても良い音でした。XC60のInscriptionにはハーマンカードンが標準装備されますが、B&Wは当たり前ですが別物です。オーディオ好きとしては、この2つのどちらにするか?については非常に悩ましいところです。

余談ですがその昔、とある本業の方に「カーオーディオなんて、何やっても同じ。デッドニング以外は無意味」と言い切られたことがあります。
確かにカーオーディオというのはホームと比較すると費用対効果がかなり悪いですね。車内外の多様なノイズ、12V電源、音響に不向きな室内、などなど。
しかしながらカーオーディオならではの楽しみ方はありますし、スピーカー変えるだけでも音は激変すると思いますし、その他あれこれやって自分好みに仕上げていくのは、今も昔も楽しいと思っています。故に前述の「デッドニング以外は無意味」という言葉が本業の方から出てきたのには驚きました(笑)

話が逸れました^^;
さてXC60の試乗ですが、V60CCと比べても明らかに違うしっとり感。車高が高いことや上屋が重いこと、エアサス搭載などが相まって道路を舐めるように走っていきます。これはマカンでもイヴォークでも得られなかった乗り心地です。
さらにこのエアサス、乗降時は自動で車高の上下をしたり、荷室への積み込み時に車高を変えたりする機能も付いているようです。もちろん走行モードでも車高は変化します。まさにイタレリツクセリ。
そんなこんなでV60CCとXC60を試乗させて頂いた後、結論としてはXC60にしようか?という話になっていきました。
内装色やサンルーフなどの装備が印象に影響したとも思いますが、V60CCでは選べない内容に魅力を感じたことも要因の一つかなと思っています。
パワートレインについては日本で買える仕様はディーゼル or 48電源付きのガソリンエンジン、そしてPHVということになります。
XC60には、T8というガソリンエンジンのPHVモデルが存在します。エンジンとモーター合計で400馬力という最上級グレードでバッテリー走行もできるのですが、車体価格も最上級なもので・・その価格だと流石に他のメーカーも視野に入ってしまうので、今回は当初から外していました。
ディーゼルはここ数年で各メーカーかなり進化し、カラカラ音も小さくなって、大きなトルクや航続距離、燃料費など魅力的な部分が取り沙汰されていますね。
VOLVOのディーゼルも検討してみましたが、僕個人としてはやはりガソリンエンジンのほうが好みに合うようでした。とても静粛性の高い車なので、低回転時のディーゼル音が入ってくるのが勿体なく感じました。航続距離と燃料代は魅力的なんですけどね~給油1回で1000キロは夢の世界です(笑)
アイドリングストップからの復帰も、マイルドハイブリッドであれば振動もなく音もなく静かなままです。今回は快適性を重視してのチョイスなので、マイルドハイブリッドのほうが良い気がしました。
48Vマイルドハイブリッド、エアサス等は今まで体験したことがない領域なので楽しみです。V60CCは、それはそれで魅力を感じたのですが、ワゴンはまたの機会に持ち越しとなりました。
いろいろと見させて頂き触れさせて頂き、結果としてはXC60 B5 Inscriptionを選ぶこととなりました。この金額だと国内外、山ほど選択肢があるのですが、それを言っていると永遠に決まらないので、テーマを絞って選定したのが良かったのかもしれません(笑)
今回はじめてVOLVOに触れてみることになったわけですが、国産はもとよりドイツ車ともかなり方向性が異なる感触でした。
・乗員を安全に移動させること。・目的地まで快適に移動してもらうこと。このあたりが主眼に置かれているのかな~?と感じました。
これまで自分の車選びは・速い・運転が楽しい(コーナーで張り付く、など)・興奮するなどを求めていたような気がしますが、少なくとも今回のチョイスにはそうした要素は感じられませんでした^^;
子供が生まれて価値観や用途が変わり、選択するクルマも変わるということですね。
そしてここ数年のクルマの進歩は本当にすごいです。ADASはもとより、安全性や快適性が先進技術でどんどん発展しています。メーカーのフラッグシップを見ていると、いつの時代も最新技術を駆使したクルマが出てきますが、車好きとしてはやはりなるべく多く、これらの革新に触れていきたいです。
何より本当に快適ですし^^
若い頃に比べると趣味趣向もかなり変化しましたが、お金のかかる趣味なので精一杯楽しもうと思っています(笑)
長くなりました。そんなこんなで絞り込んだXC60。納車までまだ暫くかかりますが、首を長くして待とうと思います☆

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